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文学とダンス

表題の公演を拝見した。


企画内容は、3人の演者がそれぞれ交代で、1人が詩を読み1人が身体表現をするというもの。


私も朗読マイムやら作っていて、また作ろうかなぁと思っていたところなので興味深く拝見。


ラストのみのとう爾徑(ニケ)さんの身体表現で強い衝撃を受けた。


こういったコラボレーションは難しい。


それぞれがそれぞれに表現してしまってチグハグになったり、寄り添いすぎて強さが薄まったりしてしまう。


自分だったらどうするか、どうすればコラボレーションが成功するのか、考えていた。


でも、みのとうさんが表現に入った瞬間から、「あ、これが正解だ!!!」と思った。


みのとうさんは、詩の言葉を表現するのではなく、もっと深い深い本質の部分で「存在」しているように見えた。


一見詩の内容とは何の関係もなさそうな滑稽な立ち居振る舞いが、詩の言葉が進むにつれてどんどん孤独や絶望の存在として輝きを増した。


どこまでが即興か分からないけれど、おそらくみのとうさんは詩の伝えたい本質だけを読み取って、あとは場に任せたのじゃないかなぁ?と思う。


それに気付いたとき、感動と、刺激と、自分の今までの表面的なことばかりに囚われていた浅ましさと、やはり本質は面白いのだ・ここを突きつめたいのだと勇気づけられた喜びとやらで無性に涙を流したくなり、泣いた。


みのとう爾徑さんはルコックに行かれていたり、クラウンも学ばれているようです。


クラウンも本当に奥が深い。


朗読を読む演者と、身体表現をする演者と、物語と場が見事に混ざり合った良い公演でした。

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